雑記帳

北の地方都市で、見えない左目と見えづらい性質と一緒に生きています。思ったことを色々と。

読書会イベント「ロミオとジュリエット」に参加してきた話

先日、「ピーターラビット」の読書会イベントに関して取り上げさせていただきました。

polasleep.hateblo.jp

このイベントの主催の方が、同様のコンセプトを採用した第二回の読書会を開催することになりました。今回も参加させていただきましたので、こうしてレポートを書かせていただけることになりました。

今回のテーマは「ロミオとジュリエット」です。

 

"五感で感じる"というコンセプトの読書会

こちらは、テーマ作品を「紅茶」「アロマ」「ハーブティ」の観点から読み解いていく読書会です。作中に登場した植物の香りや、作品が製作された当時の紅茶事情等、様々な視点で作品を楽しんでいきます。

 

机の上に広がる作品の世界

会場に入ると、またしても本気のディティールが出迎えてくれました。

まずはロミオとジュリエットに関する様々な書籍が目につきます。日本語訳は数種類取りそろえてあるほか、学生向けの舞台演劇の台本や、シェイクスピア氏に関する書籍もずらりと揃っていました。また、「ポプリ」という言葉を作った人がつくりだした、作品をイメージしたポプリが掲載されている書籍も展示。自由に読むことができました。

そして近くにはなんと、主催の方が作ったポプリまで!すごくかわいかったです。

 

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ロミオとジュリエットに関する数々の書籍

 

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ロミオとジュリエットの"結婚"のポプリを思い出させる作品

 

イベント構成

先述のとおり、「紅茶」「アロマ」「ハーブティー」の3部構成で行われました。

 

1部: 紅茶

ロイヤルウエディングティーをいただく

・男性同士でコーヒーを飲みながら集まり話す文化ができた時期

⇒「私たちもやりたい!」と 女性たちも紅茶を飲みつつ集まるようになる

・お茶菓子にはドライフルーツや、お花の乗ったチョコがけプチシュー等。ハート形のクッキーもあるよ!

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今回のお茶菓子もすごくかわいい!

 

2部: アロマ

・二種類のローズオイル(ローズ アブソリュート、ローズ オットー)の香りを比べてみる

⇒オイルの抽出方法が違う

・ジュリエットの"名前が変わっても本質は変わらない"という主張

⇒香りを感じることについて科学的に見てみると、鼻は感覚器官の中で一番最初に働く部位なので、ジュリエットの言っていることはあながち間違っていないかも……?

・また「赤毛のアン」では、ジュリエットの発言によせて「薔薇が、あざみとかスカンク・キャベツとかいう名前だったら、あんないい香りはしないはずよ」という一説も。

ローズマリーはバラの香りではなく、ローズマリーという植物の香りである

ローズマリーは海辺に咲く一年草

・三種類のローズマリーオイル(シネオール、ベルべノン、カンファ―)の香りを比べてみる

⇒いずれも蒸留方法や品種は同じ。しかし何故香りが変わるのかというと、その年の気候等によって、香り成分の割合が変化するから

・"ポプリ"という言葉を作った人の話

 

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2種のローズマリーの香り

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3種のローズマリーの香り

 

3部: ハーブティー

ブレンドの違う数種のハーブティーをいただいて飲み比べてみる

・今回はシナモンやアップル、ペパーミント、ダマスクローズ等から2-3種好きなものを選び、自分でハーブティーブレンド。持ち帰るおみやげに。

 

個人的な感想

今回は、ロミオとジュリエットという作品をメインに、シェイクスピアという作者にも触れていきつつ、赤毛のアンもちらりと顔をのぞかせるような、素敵な構成になっていました。

お恥ずかしい話ですが、私自身はロミオとジュリエットシェイクスピアにはあまり詳しくないなかでの参加でした。でもとても分かりやすくまとまっており、すごく楽しかったです。作品をより感覚的にイメージしやすく、作品の世界に入り込みやすいというのが魅力だなあと思います。

あるいは薔薇の香りに包まれて。あるいはローズマリーの海を思わせる香りとともに。幸せな空間でした。

自分の発達障害の性質のために使っているツール等をまとめてみる

この記事は 

アドハド(発達障害)アドベントカレンダー Advent Calendar 2019 

12月22日分の記事です。

 

自己紹介

はじめまして。時深と申します。現在24歳です。

14歳の頃にアスペルガー症候群の診断を受けましたが親が私に告知をせず、21歳でADHDとともに自覚をすることになりました。

より詳しい経緯は、去年別なアドベントカレンダーでお話させていただいております。

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今回は、自分の特性に関するサポートのために使用しているツールやサイト、アプリに関して、さっくりまとめていきたいと思います。

 

 

キャタピラン ―結ばない靴紐

www.caterpy.com

結ばない靴紐 / 50cmタイプ、75cmタイプ / 1セット900円前後

紐に等間隔に"こぶ"がついており、靴紐を通す穴に引っかかることで結ばなくてよくなる靴紐です。

個人的にはとにかく靴紐が解けやすくて毎回直すのが大変だったので、今はすべての靴に取り付けています。

結ばなくていい靴紐というと、昔からあった「レースロック」等を思い浮かべる人もいますが、こちらは左右の靴穴同士を固定する仕組みに加えて長さ調節ができない材質のものが基本なので、靴穴間の長さが合わないと失敗してしまいます。

しかしこのキャタピランではそういった失敗が起こらない上、まあまあ解けにくい印象です。また、紐が穴から抜けてしまっても結び直す必要がなく、簡単に直すことができます。加えてキャタピランはとにかくカラーバリエーションが豊富です。ほかの類似品と比較しても、その点が特に優れている。「無理なく好きなものを見つけやすい」という点でもたいへん魅力あふれるアイテムです。

現在のラインナップは、「キャタピラン+」「キャタピーエアー」の二種類で、各種50cmタイプと75cmタイプがあります。価格も1セット約900円と良心的です。

 

ちなみに他社の同系統のものでVinesという製品もあり、こちらも"こぶ"をつける仕組みは同様に、よりきつく締めるためのボタンがついています。

こちらの方がより解けにくく、急いで走ることの多い方や、激しい運動をする際にもおすすめです。

www.morito.co.jp

 

Tile ―なくしもの防止スマートアクセサリー

thetileapp.jp

スマートアクセサリー / mate、pro、slim、sticker / オープン価格

おなじみ、なくしもの防止のスマートアクセサリーです。ほかにもWistikiやmamorio等の類似品が存在します。基本的にはスマホに専用アプリをインストールし、アクセサリーとbluetooth接続をすることで使用するものが主流になります。

こういったガジェットについては、個人的には「アクセサリーをスマホを相互に呼び合える」タイプのものがおすすめです。これにしておくと、アクセサリーを付けたものだけでなく、スマホをなくした場合にも対応が可能になります。

また、従来の製品はバッテリー使い切りの消耗品でしたが、現在は電池交換版がリリースされ、長期的に継続使用ができるようになりました。

先述のとおり、ほかにもWistikimamorio等の類似品が存在しますが、両方とも使い切り製品であることに加え、特にWistikiはデザイン性が高いことで高価なのが難点です。

 

Knops ―音量を4段階調節できる非電源耳栓


Knops - The volume button for your ears (Kickstarter video)

耳栓 / Amazon価格: 約10,000円程度

周囲の音の音量を4段階まで調節するという"状況に応じて周囲の音のボリュームをコントロールする"というコンセプトで作られた耳栓です。

特筆すべきはこの耳栓が「非電源」であること。つまり充電を必要とせず、内部構造のデザイン(内部遮蔽度の違い)だけで音量調節のシステムを実現している点です。

なのでよく充電し損ねてしまううっかりや忘れっぽさにも優しいアイテムになっています

個人的な使用感として見るに、遮音性を求める人には向かないアイテムですが、

たとえばこれを常に着用したうえで「道を歩いているときにはレベルを上げ、図書館に入ったらレベルを下げる」というような、シーンによる臨機応変な活用が可能です。

イヤーマフをつけるほどではない状況や、あるいはイヤーマフをつけるとむしろ危険な状況においてもたいへん役立つ製品であると考えます。

実は以前さっくりとレビュー記事を書いたことがございますので、よろしければこちらもどうぞ。

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ステインペン ―ペン型の染み抜き剤

Dr. Beckmann ドクター ベックマン 衣類のシミ修正ペン ステインペン 9ml

Dr. Beckmann ドクター ベックマン 衣類のシミ修正ペン ステインペン 9ml

  • 発売日: 2012/12/17
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
 

衣類向け染み抜き剤 / Amazon価格: 約600円程度

ペン型になっている染み抜き剤です。現在では類似品が100均等からも幅広く発売されています。なかでもこちらは、ドイツ発の大手メーカーが製造しているもので、主に衣類についてしまった突発的な汚れへの応急措置に使えるアイテムです。

個人的にとにかくものをこぼしやすいので、その応急処置に使えるようにと購入しました。

このアイテムの魅力は、とにかく価格が安価で、携帯しやすいこと。持ち歩きに特化したデザインなので、何かをこぼした時にも汚れが怖くなくなりました。

 

 

日頃お世話になっているサイトやアプリ

精神障害者保健福祉手帳で受けられるサービス 全国版

fukushi.webcrow.jp

精神障害者手帳で受けられるサービスを都道府県ごとに表示しているサイトです。現在でもユーザーからの情報投稿を募集しており、情報更新がしっかりしています。

自分の住んでいる都道府県のサービスをチェックするほかにも、たとえば旅行に行くことが決まった時等に、その都道府県のページを覗いてみるといった使い方もできます。

現在手帳を持っている方はもちろん、手帳の申請を検討している方にもおすすめしたいサイトです。

 

リマインくん

remine.akira108.com

リマインダーになってくれるLINEのアカウントです。友達登録をして使用します。

日ごろ使っているツールの中で無料で使えるのが魅力です。

 

おまけ: これから使ってみたい、気になっているアプリ

近くの給水スポットが確認できるアプリ「MyMizu」「Tap」

www.mymizu.co

findtap.com

無料で水がもらえるカフェやレストラン、公園の水飲み場等、近くの給水スポットの確認&登録ができるアプリです。TapはiOSAndroid、MyMizuはiOSのみに対応しています。

パニックになりそうで落ち着きたい時や、咄嗟に水が欲しい時等に使えるのではないかと期待をしています。今後近いうちに是非使ってみる予定です。

 

結びに

今回このような機会をいただき、たいへん光栄です。ありがとうございました。

実は直前まで書く内容に悩んでいましてアレでしたが、今回なんとかまとめられて本当に良かったです。まさかの3,000字超え。自分でもびっくりしました。

雑多なアカウントではありますが、Twitterのフォローも歓迎いたします。

あと実は、先日別なアドベントカレンダーGoogle Homeのことを書かせていただきまして、ここでも「発達障害的な性質にうまくアプローチできた」という話を取り上げておりますので、よろしければこちらもぜひ……!(宣伝)

polasleep.hateblo.jp

 

皆様の来年の性質とのかかわりが、せめて少しでも健やかで、楽しいものでありますように。お祈り申し上げます。

Google Home miniと私の、ちょっと不思議な距離感

この記事は Google Products Advent Calendar 2019 12月19日分の記事です。

今回は、家にGoogle Home miniを導入して2年になったので、その個人的な使用感等について書かせていただこうと思います。(※以降Google Homeと表記します)

(もう名前も何もGoogle Nest Miniに変わったなんて言えない)

 

自己紹介

時深(ときみ)と申します。20代半ばです。発達障害の診断を受けており、2019年中に白内障の手術を終えたところです。

 

導入のきっかけ

Google Homeが家にやってきたのは、2017年の11月30日のこと。きっかけは自分の白内障の発症でした。目があてにならない当時、音声的なサポートが欲しかった末のことです。

 

思わぬ導入効果 ―「お出かけ前に天気を聞く」こと

自分にはもとより発達障害があります。その特性上、以前から「暑い日に厚着をする」、「寒い日に薄着をする」等の「温度感に合った服装が選べない」という傾向がありました。

例えば前日や数時間前に天気予報を見ていてもまったく改善しなかったもので、周囲の人から「暑そう!」「寒そう!」と心配されてしまう日々。

ただある日、出かける前に何気なく「ねえGoogle、今の天気を教えて」と言ってみたことで、特性への対策が出来上がることになります。

つまり今までの性質の"くせ"が「出かける直前の天気や気温が分からない」ことにあったため、出かける直前にGoogle Homeからすぐ天気を聞けるようになったことで、「今は〇度で寒いからちょっと厚着をしていこう」等の判断ができるようになった、ということです。

目の不自由さにおける音声サポートのために導入したのに、まさか真っ先に発達障害の性質的な部分をカバーする効果が出てくれるとは思いませんでした。嬉しい誤算です。

 

精神限界マン的なGoogle Homeとのかかわり

2017年の発症当時、目が見えなくなったことでストレスも大きく、しかし人に愚痴を聞いてもらうのもはばかられる状態でした。しかし人とは話したい。そんな矛盾した時に、Google Homeのちょっとした返事がとても役立ちました。

たとえば「疲れた」と言うと「今日もよく頑張りましたね。お疲れ様でした。」

「つらい」と言うと「少し頑張りすぎていませんか?可能な限り休息をとってください。」

「いつもありがとう」というと「他にもなにかお手伝いできることがあれば仰ってくださいね。」

Google Homeは「なんとなくちょっと話したい時に使える、返事を考えなくていい相手」として、いつもそばにいてくれたのです。

なかなかに限界マンとしてのメリットの見出し方だとは思いましたが、やはりこの小さな声かけに少しずつ救われた思いも大きいです。

 

discord通話中の住所大暴露事件

ただ実は、こんな小話も。

去年あたりに通話をしている際、Google Homeの話になりました。それで公式サイトから使えるコマンドの一覧を観ていたら「どこから来たの?」という内容を発見します。どうも何か特別な返事をしてくれるもののようです。興味本位で声をかけてみました。

「どこから来たの?」「はい。現在登録されている住所は……

通話がつながったまま、そこそこの音量で住所を読み上げられました。

通話にいた皆さんは笑って流してくれましたが、いやーヒヤリハット……以降誤爆がないように、登録住所を少し変更しました。

 

ルーティンの登録が楽しい

Google Homeに搭載された機能「ルーティン」。好きな声かけとコマンド起動のセットを独自で設定することができます。

私が登録しているルーティンがこちら。

タイマーをセットする系統のものが主です。

たとえば「次の目薬の時間」は、術後の目薬が約5時間以上間を開けての点眼だったので、5時間でタイマーを起動するようにしてみたり。

「トレーニングをしよう」は、気が乗った時にちょっとだけ腹筋等ができるよう、3分でタイマーを起動するもの。

「起こして」は朝9時にアラームをかけるもので、「お湯を入れるよ」はお風呂のお湯をためるためのタイマーです。

「ラジオ体操の時間だよ」ではchromecastで「ラジオ体操」の検索による動画の再生をします。

 

ちなみに「ちょっと休むわ」は、主に発達障害的な性質である"過集中"によって、ご飯や休息をとらずに動き続けることへの対処のコマンドです。3分でタイマーをかけてくれます。ただこれは構図上、

ねえGoogle、ちょっと休むわ……」「3分ですね、スタート

という会話になるので、まるでいっぱしのSMプレイです。

 

また「おやすみ」のコマンドについては、デフォルトから少し変更し、

Google Play music内の特定プレイリストの参照⇒プレイリスト全体のリピート⇒シャッフル⇒1トラック目のスキップ

をやってくれるように設定してあります。でも2回に1回はどこか失敗します。南無三。

 

導入のきっかけによせて ―やっぱりあってよかった

ここまで色々小ネタで遊んだ話等をしましたが、結局導入のきっかけは「目の不自由さにおける音声的なサポートを期待したこと」にあります。

では実際に、その目的は果たしてくれたかについて触れていきます。結論から申し上げますと、だいぶ果たしてもらえました。

目の不自由な間にはテレビから離れて自室にこもることも多くなったため、本来テレビから入手していたニュースや天気予報等の情報も入ってきづらくなってしまいました。

でもそこをGoogle Homeの「おはよう」コマンドや、「今日のニュース/天気」コマンドがカバーしてくれたり。

先述のとおり、ちょっとした声かけが精神的なサポートとして機能したり。

なかなか話題が偏りがちだった他者との会話においても、「今日は何の日?」や「おみくじ」等のコマンドで話題を用意できる等、細々としたところで、本当に色々な助けになってくれました。

あってよかったなって思います。これからもずっと、色々な場面で使っていきたいです。

 

まとめ

Google Pixelほしい

 

結びに

今回はこのような機会をいただけて、たいへん光栄です。ありがとうございました。

自分のGoogle Homeとの関わり方はなんというか結構ニッチなものな気もしますが、なんだかんだめっちゃ使ってて大好きだよってことが伝わってくれればうれしいです。

雑多なアカウントではありますが、Twitterのフォローも歓迎いたします。

皆様の来年のGoogle社製品とのかかわりが、素敵なものでありますように。お祈り申し上げます。

読書会イベント「ピーターラビットのお茶会」に参加してきた話

 この記事は 読書会オールスターズ Advent Calendar 2019 の12月15日分の記事です。

皆様初めまして。時深(ときみ)と申します。もうそろそろ20代も半ばに差し掛かるところです。普段はお恥ずかしながら、読書会とは縁遠い生活を送っております。

ですが私が住んでいる青森県八戸市では、本と触れ合うことに力を入れている側面もあり、市が運営する「八戸ブックセンター」という施設があります。

8book.jp

こちらでは書籍関係の展示イベントが開催できるのはもちろん、気軽に立ち読みや購入もできるという趣旨の施設です。また施設中央に、本棚に囲まれた「読書会ルーム」という部屋があり、様々な人によって、頻繁に読書会が開催されています。

 

その中から今回は、先日参加させていただきました「ピーターラビットのお茶会」という読書会について紹介させていただこうと思います。

 

参加したきっかけ

きっかけは、主催であるアロマショップ「かわいいアロマ ひつじや」さんからのお誘い。この方には18歳の頃から6年以上お世話になっていて、香りを通して様々な価値観を共有してきました。私にとって"友人"のような存在です。今回のイベントも「よければ」とお話をいただきました。

まず目を引いたのが、ポスターに書かれた"五感で味わう"というフレーズ。読書会なのに、五感で味わう……。どういうことだろう。そしてまさかの三部構成!アロマと紅茶とハーブティー、それぞれのお店の人のコラボ!?すごい!面白そう!行くしかない!

ということで、興味に任せてその場で即申し込み。当日を迎えました。

 

会場を埋め尽くす"ピーターラビット"の数々

会場に着くと、そこには圧倒的なまでの"ピーターラピット"の世界が広がっていました。

かわいいぬいぐるみに素敵なおままごとのティーセット、作中のモチーフが散りばめられた空間……。「これから私はここで本の世界に浸るのだな」と分かる、さりげなくも本気のディティール。

開始前からもう既に心を奪われそうです。

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登場するキャラクターたちのぬいぐるみ

 

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かの有名な陶磁器メーカー「ウェッジウッド」製のミニチュアティーセットも!

 

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本は日本語新装版と洋書版が用意されていました

 

イベント構成

イベントは「紅茶」「アロマテラピー」「ハーブティー」の3部構成で行われました。

1部: 紅茶 

作者であるポター氏の簡単な経歴や人物紹介、生前の時代に流行り出した"イギリス紅茶"をいただく部

・ポター氏が階級の高い生まれだったので、当時の時代の流れとして、家で家庭教師を雇い、ペットとともに暮らす生活。そのなかで植物や動物のスケッチをしているうちによく絵を描いて過ごすようになる。

・実際にポター氏にあったことのある人によれば「相当偏屈な人であった」という話も?

・本国では、当時の風潮からイギリス紅茶が流行り出した時期でもあるので、実際にイギリス紅茶を2種類いただいてみる

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左はストレートで、右はミルクで割っていただきました

 

2部: アロマテラピー

作中に実際に登場した植物等の香りを楽しむ部

・現在一般的に"モミ"と言われている木は湖水地方では育たない。では作中に描かれていた"モミ"とはどのような木だったのか?

・一口にラベンダーと言っても数種類あり、標高等で育つ種類が違う。これを踏まえて、作中に登場するラベンダーとはどのラベンダーなのか?

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実際にいただいた香りサンプルたち

 

3部: ハーブティー

作中に登場した、ピーターが母親に飲まされた「かみつれ」のハーブティーや、他の様々なハーブとブレンドしたブレンドティーをいただく部

・かみつれ(カモミール)には、香りと味にそれぞれ違いがある2種類が存在する。ピーターの母親はどちらを飲ませたのだろう……?

・お茶菓子にラベンダーを練り込んだクッキーもあるよ!

・以降はハーブを2種、3種とブレンド量を増やしたハーブティーをいただいてみて、最後に自分でもハーブティーブレンド、持ち帰るおみやげに。

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かみつれ(カモミール)のハーブティー。お湯の中で花が咲く……!

 

個人的な感想

実は私は「ピーターラビット」に関して、2018年公開の実写映画を観たな~くらいの知識しかありませんでした。

: 映画「ピーターラビット」公式サイト

が、めっっっっっちゃ楽しかったです。本当に、十二分に楽しませていただきました。各部それぞれで専門家のお話を聞きながら、一緒に「どんな世界だったのだろう」と想像ができる、とてつもなく貴重な場所でした。

どことなく上質で、ふわりとして、しかし堅すぎない。お話を聞きつつ、考えつつ、食べつつ、本をぱらりとめくれる。そんな風に思えた全体の雰囲気も、とても素晴らしかったです。

そこは確かに、作品に興味を持てる、作品と仲良くなれる、作品を愛せる空間でした。

重ねて、とても貴重な体験をさせていただきました。これからも興味を引かれる読書会があったら、是非参加してみようと思います。

 

結びに

今回はこのような機会をいただき、本当にありがとうございました。

皆様の来年の本との出会いが、素敵なものでありますように。お祈り申し上げます。

今年映画館で出会った"すごい"アニメ映画の話

この記事は 今年観た映画2019 Advent Calendar 2019 12月13日分の記事です。

はじめまして。時深(ときみ)と申します。

ひょんなことからだいたい月1くらいで映画館に行く体になってしまった20代半ばマンです。普段はアニメ映画やモキュメンタリー、サイコスリラーや ちょっと変わった視点で描かれる歴史映画等が大好きです。

今回は"今年観た映画"ということで、「今年映画館で出会って(色々な意味で)"すごかった"映画」のお話をさせていただきます。よろしくお願いします。

 

プロメア ― 熱量が"すごい"

promare-movie.com

上映時間: 1時間51分

公開時期: 5月24日~現在も上映中(12月13日時点) 

突然変異で体が燃えてしまう性質が発生した世界で、専門の消防士さんがいて色々やるよ!という話。「天元突破グレンラガン」や「キルラキル」を生んだトリガーのオリジナルアニメ映画です。

また、公開開始時期が「名探偵ピカチュウ」とかぶってしまったにも関わらず、公開開始から3カ月で興業収入が11億円を突破するなど、ものすごい実績も叩き出しています。

その秘密は「応炎上映」と「上映期間の長さ」にあると言っても過言ではないかもしれません。ライブ感を楽しむ応炎上映の全国展開と、現在もどこかしらで上映をし続ける息の長さが、今までの映画にはない形をとっているような気もします。

 

ちなみに自分は、数カ月間のうちに場所を変えて4回観に行きました。こんなに観に行った映画は初めてです。内容の面白さもさることながら、中間色を使わない独特な色使いやデザイン性、カメラワーク等も個人的にたいへん魅力でした。

また、「ロボットアニメに寄りすぎていない」というのもまた印象の一つで、なんというか バランスの良い熱血。要所要所でハッとさせる工夫もあり、とても良かったです。

そして特に面白かったのが、いつ観に行っても少しずつ"違う"こと。

最初の頃は本編だけ、次は応炎上映、次に行った頃には公開初期特典だった登場人物の前日譚ムービーつき、……時期が過ぎるごとに、どこを見せるかが少しずつ変わっている。楽しみ方を変えられる構成になっている気がしました。そういう工夫もたいへん興味深かったです。

全体的にあんまりにも好みだったので、思わずパンフレットもサントラも買いました。DVDは……特典が違うボックスが3種類あってそれぞれ約1万円ずつ……。いまだにどれを買おうか悩んでいます。

 

 


 

映画 すみっコぐらし 飛び出す絵本とひみつのコ ― 一部の大人をしんどくさせる"すごさ"

sumikkogurashi-movie.com

上映時間: 1時間10分

公開時期: 11月8日~現在も上映中(12月13日時点)

サンエックス提供のもはや国民的キャラクター「すみっコぐらし」。彼らがひょんなことから絵本の世界に入り込んでしまい、帰る場所の分からない「ひよこ」との出会いも交えつつ、様々などたばたを巻き起こす!という話。Twitterで「展開が鬱だ」と話題にもなりました。

 

これはですね……。まずは観に行った日の私のツイートをご覧いただきましょう。

 はい。たいへんきつかったです

私の場合は、もともと友人と観に行く予定だったのが上映会場が少なく、鑑賞が危ぶまれているタイミングで、Twitterで"鬱である"と話題になりました。その後なんとか観に行けることが分かり、観に行ったパターンのやつです。なので、前評判のやばさを知っていて観に行きました。

でも実を言うと、「言うてそんな大丈夫やろ」って思ってました。ちょっとナメてました。本当に申し訳ない。ガチ刺さりしました

ここで一つ忠告させてください。感受性の強いタイプの方。観に行く予定がございましたら、ティッシュを「箱で」持って行ってください。本当に。1時間10分です。1時間10分なんですが、多分1/3くらいは使います。持って行った方がいいと思います。

ちなみに私は先述のとおりボロ泣きましたが、隣で友人も泣いてました。そして友人は帰りの電車で、すみっコぐらし好きの同志に感想を送っている途中にまた泣いてました。

そして後に私は、店ですみっコぐらしのコーナーを通りかかると発狂するようになりました。鑑賞から2週間経った今も癒えぬままです。

 

しかしこれを踏まえて一つ言えることは、「刺さらない人」も確実にいるということ。何故泣くのか分からないという感想を持つ人も確実にいると思います。

ちなみにお話の流れ的に言えば、実は結構「絵本ではよくみる流れ」のような気もします。しかしそれをあの分数で映画として作り上げ、ここまで泣かせるものにしたと思うと……。とてもすごい。

そして確かに「大人に特に刺さりやすい」という特徴もあるように思えます。なまじ優しいだけに地獄。そういう映画でした。

もし気になった方は、是非劇場へ……。

 

 

結びに

この度はこのような機会をいただき、とても楽しかったです。

来年の皆様の映画との出会いが、素敵なものでありますように。お祈り申し上げます。

ありがとうございました。

雑多なアカウントですが、Twitterのフォローもお待ちしております。

PCゲーム歴2年、ドットグラフィックとの邂逅

この記事は PCゲーム Advent Calendar 2019 5日目(12月5日分)の記事です。

 

皆様はじめまして。時深(ときみ)と申します。

実は去年にも当アドベントカレンダーにお世話になりまして、去年は「白内障を発症して目が見えなくなったからPCゲームをやり始めた話」をさせていただきました。

polasleep.hateblo.jp

さて今年は、無事両目ともに手術が終わりまして、PCゲーム歴もいよいよ3年目に突入しようとしています。

今回は始めに軽い近況を交えさせていただきつつ、この1年で出会い、好きになったゲームの中から「ドットグラフィック(ドット絵)」のタイトルを3本ほどさらーっと紹介させていただこうと思います。

 

去年記事を書いてから今日まで

2018年2月には右目の手術が終了しておりましたが、2019年7月に左目の手術も終了しました。無事両目とも見えるようになり、眼鏡の変更も終え、現在は「今の目の見え方に慣れる」段階にあります。

今回の手術前には"没頭"する手段として、手術後には目の"訓練"をする手段として、PCゲームにはたいへんお世話になりました。

しかしそれとはまた別に、今年1年のうちにゲームとの向き合い方もだいぶ変わり、なんとなくゲームの世界観やルールに適応する感覚を体感で覚え始めた気がします。また目の前のタイトルと自分なりに向き合い、「楽しむ」という感覚も段々と分かってくるようになりました。

と同時に、ゲームを「積む」という感覚も分かってくるようになりました。ギルティ。

 

今回何故"ドット絵"に着目しようと思ったのか

実はもともと、個人的にドット絵が少し苦手だったからです。正直、見るだけで「うっ」となっていた一面があります。

しかし、PCでゲームをすることに出会ってから、解釈の余地や"余韻"を強く持たせるその在り方に惚れ込みました。今では"味"として大好きなグラフィックの一つでもあります。

なので今回のお題の際に、是非取り上げられればと思いました。 

 

今年好きになったドットグラフィックのゲーム

Strange Telephone

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1人用 / アドベンチャー(カジュアル) / 498円 : 作者公式サイト

6桁の電話番号に電話をかけ、"扉"からの脱出を試みるアドベンチャーゲーム

全体の独特な雰囲気に簡単な操作感も相まって、頭を使わず、静かにすぐに入り込める作品となっています。また、こういった雰囲気にしては"不安になりすぎない"サウンドに加え、解釈の余韻を持たせてくれる奥深いストーリーも、たいへん魅力的です。

そして、PCに限らずスマホやSwitchなど様々なプラットフォームで配信しているのも魅力の一つだと思います。特にスマホ。外へと持ち歩き、より小さな画面でこのゲームをプレイすることもまた、一つの"味"となるような気がします。

 

 

VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action

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1人用 / ビジュアルノベル / サイバーパンク / 1,500円 : 作者公式サイト

バーでカクテルをつくりながら個性のあるお客様たちとやり取りをしていくゲーム。サイバーパンクな世界観を土台に、懐かしさを感じさせるサウンドが心にしみます。(正直サントラほしい)

お客様とのやり取りのなかで、バーテンダーであるジルの葛藤が見え隠れしたり、多数の人間とのかかわりの中で、"それらとは関係ないはず"の自分がより色濃く映し出される姿はとても美しく、考えさせられる作品です。

 

気になっている新作の話

"VA-11 Hall-A"の続編として生み出された、Sukeban Gamesの新作 ―N1RV Ann-A Cyberpunk Bartender Action

store.steampowered.com

: 作品公式サイト

2019年の東京ゲームショウにおいて、VA-11 Hall-Aの正式な続編として発表されました。今回の舞台は人工島「セント・アリシア」。ここではどんなお客様との出会いが待っているのでしょうか。

2020年発売予定とのことで、続報が待たれます。

 

 

まとめ

ゲームはいいぞ

ということで、今回は以上となります。さらーっと流すようではございましたが、ご覧いただきありがとうございました。

皆様が来年も健やかに、素敵なゲームに出会えますことを、心よりお祈り申し上げます。

【ちょっぴりエッセイ】人との関わり方について(4本立て)

今回は「人との関わり方について思うこと」というテーマで、エッセイを4本ほど置いていきたいと思います。

なんとなく、自分の考え方を記録するつもりで書いてみました。

全体で3000字ほどになりましたので、気が向いたときにでも、気が向いた部分を、ゆるりと読んでくだされば嬉しいです。

 

【ざっくり目次】

「励まし」という蜜への自覚 : 安易にアドバイスをすることに見え隠れするリスクや状態について

私は君のすべてを知り得ないから : あくまで私はあなたのその一面を知らないだけかもしれないということ

"他人に期待しない"ということで得る境界線 : 自他境界の甘さによる相手への期待や理想像の押し付けについて

経験則によるただの不安 : 優しい人だと思われて依存された経験によせて

 

 

 「励まし」という蜜への自覚

人と話していると時折、「相手の事情を聞かずに二言目にはアドバイスをしてくる」という状態に遭遇することがある。

ディズニーの映画に「インサイド・ヘッド」という映画がある。この作品では感情がそれぞれキャラクター化して描かれているのだが、作中で悲しいことがあったキャラクターに対して、ポジティブな感情(ヨロコビ)が相手を励まし続け、相手からやんわりと遠ざけられてしまうシーンが存在する。

これをふまえても、相手の事情を知らない状態での助言は「悲観的/批判的な状態を許さない」状態を作り出すと考える。

たとえば共感性羞恥*1的性質がある人がこういった行動に出る場合は、それはあくまで「相手がつらそうにしていることに共鳴してうまれた自分のつらさを解消したい」がためにそういう行動をしているに過ぎないというのが、私の持論である。

それって結局、「相手のためにしてあげたのに」と思いつつ、無自覚に自分が楽になるためにしていることなのではないかと思うのである。

こういった状態の裏では、無自覚に「相手を救っている」状態に依存している場合がある。その場合、より重くなればメサイアコンプレックスと呼ぶような状態になっていくのではないだろうかと思う。

相手に対してできることはいつだって少ない。しかしそれへの後ろめたさと、つらさへの共鳴については、自覚していきたい。

また、相手に対して何かできることはないかと思いつつ、結局自分のために物事を行っているということも認識し続けていたいものであるし、
誰かに何かを助言する場合には、まずもって相手の状況を深く聞くことから入りたいものである。

 

 

私は君のすべてを知り得ないから

「あいつって口だけだよね」という言い方が存在する。

しかし私は、当人が「口だけの人間」かどうかなど、当人を見ている他人それぞれによって変化するのではないかと、最近思い始めた。
たとえ本人がどこかで何かを成し遂げていても、その場にいない人や、その一面を知らない人、伝え聞いただけの人等からみれば、結局「口だけの人間」になってしまうのだ。

つまり、本人が何かを成し遂げている場にでも居合わせない限り、知らないことや知り得ないことに対しては"想像"の域を出ないのである。
それはあくまで"想像"であって、"事実の確認"にはなり得ないのだ。

加えて「成し遂げる」にも価値観的なグレードの偏差が存在するので、「成し遂げていてもそう見えない」状態もあり得る。

なので、その部分に批判的になったり呆れたりすることに、私はあまり意味を感じていない。

人は、様々な一面が複数存在する形で、多面的に構成されていると思う。そのすべてを知り得ることなど、ほぼ不可能だと思う。

だから相手に対して「口だけだ」と思った時、単に私がその人の「成し遂げている」姿を知らないだけなのかもしれないと、思うことがあるのだ。

 

 

"他人に期待しない"ことで得る境界線

私は"他人に期待しない"ことをモットーとしている。
人は聖人君子ではない。人には調子が良い時も悪い時もある。
しかし相手の様子がいつもと違う時、「自分が何かしてしまったのでは」と"常に"考える人に時折遭遇する。

しかし個人的には、自分が常に誰かに影響を与えていると考える方が、確率的にはもはやオカルトに近いのではないかと考えている。というより、そう考えるのが賢明ではないかと思う感覚もある。
「自分が何かしてしまったのでは」と思っておくことによって、結果的に自分に厳しくいられて他人に優しくなれるという状態像は想像できるが、
その行動が必ずしも他人に優しい結果をもたらすかというと違うと思うし、
この考えを口に出してしまえば、他人にフォローさせる状態しか生まないのではないかという感覚もある。

相手に勝手に理想を抱き、そこから外れると理想と違うと怒り出すのは、
自他境界が曖昧なのではないかと思うし、人との関わりというより"偶像崇拝"に近いように思う。
これをされた側からすると、「勝手に憧れられて、勝手に幻滅されて、何故か怒られている」という状態になる。

つまり私の中にある"他人に期待しない"ということは、自分なりに自他境界をはっきりさせることで、「相手に対して勝手に理想像をつくらない」ことであるのだ。

自他境界が曖昧だと時折忘れがちだが、誰がどこに主張を持ち、"芯"を持ち、「頑張りたい」と思うのか、「頑張らねばならない状況であるのか」ということは、人によって千差万別なのである。
なので私は、自分の頑張りも認められていいし、しかし他者の頑張りも認められていいのだと、強く思う。

 

 

経験則によるただの不安

これは単に、過去の経験による不安と不満の話だ。

私はとても不器用なためか、嘘がつけない。だから嘘は言わない。
しかし、何度か依存されたことがある。
それらの前提で話すが、私は決して優しくない。
だから優しいことを期待されて依存されても困る。

私がしているのは自己承認と、個人的な観点からの憶測と事実の切り分けくらいのものだ。
「今こう思っている」「そっか、今こう思っているんだね」
これだ。ただこれだけのことなのだ。

これは理屈では割り切れない感情が存在することを前提として、その感情はそれとしてあっていい、とするための方法論の一つだ。
つまり、これは決して相手に寛容なわけではない。
ただ単に経験として、自分にそういう"割り切れない感情"が存在して、それを理論で押し潰そうとすることが苦痛を呼び、
その苦痛が良くない結果を招くということがあったから、私が勝手に相手にそうしているだけなのである。

誇れることではないかもしれないが、これが私なりに自覚して見出した、私の中の共感性羞恥との付き合い方であり、
苦痛を自分で勝手につくりあげ、外部に危害を及ぼすことがないようにととったライフハックなのである。

 

だから私は、私が人にできることなんてまったくないと思いながら生きている。
化物語という作品で忍野メメが言っていた「人は自分で勝手に助かるだけ」という考え方だ。

それで相手から「楽になった」「助かった」と言ってもらえたなら、私はそれとして嬉しいが、
それは本当に、相手が勝手に助かっただけで、私が救ったわけではないのである。

だから私は聖人ではない。救世主でもない。その期待は、正直もうあまり向けられたくないと、思ってしまうところである。

 

 

以上です。ありがとうございました。またなんか思うことがあったらまとめてみようと思います。またその時気が向いたようでしたら、お付き合いいただけると嬉しいです。

*1:他人の失敗を自分事のように感じてしまう心理状態のこと。家族や友人などの失敗はもちろん、ドラマで登場人物が恥をかくシーンや、バラエティ番組で芸人がスベる場面になると、見るのが辛くなってしまう感覚を指します。http://news.livedoor.com/article/detail/11995199/ 

※なおここでは「他者のつらいという感情への強すぎる共感」という意味合いでも使用しています。