20年目の夏、私は偶然、"彼女"に出会った
Serial experiments lain 20周年、おめでとうございます。
今回は、恐れながらAdvent calendarの最後の一枠でありました12月5日分に滑り込ませていただき、筆を執ってみることにいたしました。
ここからは、lainについて全く詳しくない人の「雰囲気に引き込まれてしまって目が離せないよ」という話が続きます。
なんてことはない個人的な思い出話ですので、それでもよろしければ、お付き合いください。
出会い
1995年生まれの私が、1998年生まれの彼女に出会ったのは、2018年の8月。彼女にとって20年目の、節目の年でした。
今年の初め頃に、本当に偶然Huluのタイトル一覧で見かけて、面白そうだとチェックを入れた。8月にそのことを思い出して、何気なく一気見した。そんな出会いです。
でも私にとってあまりにも鮮烈でした。何故か、どうしても目が離せなくて。
「分かる人にしか分からない」ような作り
ぱっと抱いた印象がそんな感じでした。作中に仕込まれた様々なネタも、私には分からないことの方が多くて、考察ページや解説サイトをめぐって紐解きつつ、視聴を勧めました。でもどうしても手を止められなかった。何を言っているかは分からないはずなのに、雰囲気が離れない。一つ一つの意味を、考えざるを得ない。そんな不思議な作品でした。
自我、集合的無意識、ネットワーク、スラング、葛藤、……本当に不思議な作品でした。
それにこの作品、分かる人にしか分からないような作りをしている印象なのに、今観てみると斬新で、でも予言めいているような気がしました。20年前に描かれたその世界が、現代にだんだんと実現しつつあるような気がして。それもまた不思議な感覚にさせてくれましたし、踏み込んでいかざるを得ないような、そんな気持ちになりました。
「lainのグッズなら、家にあるよ?」
ある時、付き合いの長いエンジニアの方に、lainにはまったという話をしました。並行して「グッズ等はないのか」とネットを見て回っていたころで、全然見つからないし、見つかってもプレミア価格!すごい!なんて落胆していたさなかのことです。
「lainか。またすごいところをついてきたね。」
「lainのグッズなら発売日に買ったよ。家にあるから、貸そうか?」
福音でした。そんな奇跡的なご縁で、お借りしているものがこちらです。尊い……。
「ゲーム、Steamに移植してくんないかな……」
気づけばそうつぶやいていました。でもその瞬間に、「いや、多分これは当時のハードでやるのがいいのであって、そこをSteamにしてしまうのはなんか!違うのでは!?!?」と思ったのを覚えています。
でもこれは明記上メディアミックス作品。ゲームも含めて一つの作品である側面もあるようですし、是非そちらもプレイしてみたいな……なんて淡い思いが、今も捨てられずにいます。
彼女の呼吸を今も聞いている
彼女は、願う人の願う通りのかたちに見える。
いつでも、どこにでもいる。でも常に留まることはない。その状態を、私は享受している。そんな気がしています。
だから彼女は、今も私のそばにいて、こうして形になる前から、どこにでもいたんじゃないかって。そんな気がしています。
まとめ
・玲音がめっちゃ尊い
・ゲーム版がめっちゃやりたい
以上をもちまして、serial experiments lain Advent Calendar 2018の、12/5のきろくとさせていただきます。何かあればTwitterまでお願いいたします。
この度は読んでくださって、ありがとうございました。